東信蒸留所見学ツアー・軽井沢ウイスキー蒸留所編

2023/11/08 活動報告

【日時】10月2日水曜日 14:00~15:30
【場所】長野県北佐久郡軽井沢町、戸塚酒造「軽井沢ウイスキー蒸留所」
【出席者】 17名
【イベント報告文】
豊かな自然に囲まれた長野県らしい蒸留所がまた一つ、軽井沢に誕生致しました。
佐久市で1653年創業、16代続く老舗の造り酒蔵「戸塚酒造」が新たなる挑戦としてウイスキー造りをスタートさせたのは2022年の12月からで、軽井沢町の山間の田園の中に建っています。同町の条例で様々な制約をクリアする為、広い敷地面積に対して制限ぎりぎりの建物ですが、黒塗りのシックな外観は避暑地・軽井沢の風景に溶け込んでいます。
戸塚酒造16代目当主、戸塚繁氏自ら蒸留所を案内して頂きました。ワンバッチに使用される麦芽は1トンで1日1仕込み、1回に得られる麦汁は5000リットルとなるそうです。7基ある発酵槽は日本酒蔵と同じく全てホーロー製。現時点では4基のみの稼働ですが、今後1日2仕込みにする予定でその時フルに稼働させる様です。ポットスチルはフォーサイス社製のランタンヘッド型で初溜・再溜各1基づつ。特筆すべきは旧軽井沢蒸留所(メルシャン)で使用されていたデザインを再現している事で、立ち上げを手掛けた旧蒸留所の内堀工場長の想いを引き継ぎたいとのことでした。また、この日はお会いできませんでしたが、現蒸留所の工場長である中里氏も旧軽井沢蒸留所の製造担当者で、当時の作り方を知る人物だそうです。敷地内に貯蔵庫は無いものの、旧軽井沢蒸留所近くや八ヶ岳の麓など環境の異なる場所にいくつか確保をしているとの事でした。また、蒸留所の道向かいには大麦畑があり、いずれは軽井沢産の大麦を使っての仕込みもしていきたいそうです。
ただ、10年はウイスキーのリリースはなく、10年からスタンダードで発表すると言う一切の妥協をせず良いのもだけを世に送り出すポリシーがあり、今から完成が大変楽しみです。
蒸留所内を案内して頂き、ウイスキー造りへの熱い想いと共に細やかに説明して頂きました戸塚代表、バーテンダー協会長野県支部の為お時間を頂戴しまして有難う御座いました。

蒸留所の入口

マッシュタンからポットスチルまでコンパクトに纏まっている

ホーロー製の発酵槽

マッシュタン内部

旧軽井沢蒸留所と同じデザインのポットスチル(フォーサイス社製)

戸塚代表と参加者一同